猫の鏡台

あだ名はにゃんにゃん。犬が好き

遠のいて行く人

唐突に別れた。歯車の噛み合わなさは前から感じていた。

あんなに好きで、スペックとかどうでもよかった人。一緒に過ごした時間が遠くなっていく。

2人だけで歌った歌とか、たわいない遊び、よく行った場所。思い出すたびに涙が出たけど、たった数週間で過去のものとしている自分にもちょっとひく。

好きな時間はあっという間だから、その瞬間を大切にしないといけない。彼のことを思い出して何も感じなくなる時も近いから、今のうちにたくさん思い出して、切なさを味わっておく。

 

大切だった人を最後に怒らせたことが悔やまれる。今連絡しても良い結果にならない。「あなたの笑って私を見てくれる顔が好きだった」って伝えたいけど、そんな機会はないかもしれない。

 

楽しかった。でも辛いこともあった。もう同じことは繰り返したくない。元気でね、ってまだ言いたくないな。

 

8.13追記

「君の代わりは他にもいる」と言いながら、最後は「でも君じゃだめなんだ」と突き落とすなんて、なんてひどいんだろう。きっといつか他の誰かにかわるから、今はあなたがよかったんだ。

 

8.14追記

彼の荷物を返すときに、彼から贈られた物を返さなかった。すると「欲しいものはとってくの?」と聞かれ、彼の物は使いかけの調味料から小さなものまで、全て返した。彼に貸してる私の物には触れないままだし、彼からも何も言ってこない。

高かった物もある。彼が自分の要らないものだけ、私に「欲しかったらあげる」と言う上から目線には「お前何様だ。贈与の関係で生きて行きたいと言ったその口で、何を言う」と思う。

こんな風に懐かしくなったり、腹が立ったりを繰り返しています。

クレドポーのブリヤンレーブルエクラ

今年1月に販売されて、評判のグロス。タッチアップして気に入ったんだけど価格に躊躇していたら、母親に買ってもらえました!

 

両親と出先のデパートで口紅を忘れたことに気づき、安いリップ(KATEのCC。500円くらい)を買うからドラッグストアに寄りたいと言ったら、「ドラッグストアを探すのも大変だからこのデパートで買いなさい」と。

お母さんより高い化粧品つかってごめんね…でもありがとう。

 

ベタつかないし、ツヤがあるけど色もちゃんと出る。

クレドのリップとオペラのリップを比べたときに、価格差があるのは当然ながら、発色とツヤの両立に大きな差があると思う。

オペラもいろんな種類があるけど、ツヤを重視すると色が上滑りしているように感じます。かと言って発色の良いタイプを選ぶと、乾燥する。

 

モチは当然口紅に比べたらよくないけど、つけ心地が大好きで使っています。

他所に行ったら

生まれ育った土地と違う場所に住むことになったら、その土地出身の人と付き合うといいと思う。

いくら本を読んだり、自分で足を運んだらしてもわからない昔の土地柄がその人を通じてわかるから。

 

と、京都の本を読んで思った。

 

個人的にはあっさりしてて付き合いやすい人は大阪人、エスコートしてくれる人は東京の男の子だったな。京都人はプライドがあって繊細で、まぁそんなところが好いんでしょうね。

 

「君の名前で僕を呼んで」

2時間は長い。別れの前に2人で旅行するシーンはなくてもいいと思う。朝、目が覚めたら恋人が置き形見のシャツ1枚を残して旅立っている方が、別れの切なさが際立ったんじゃないかな。

 

エリオの演技が繊細。アメリカ人のオリヴァーはでくのぼうで、せっかくの恋物語に入り込めない。

 

エリオのお父さんもお母さんも、初体験の女の子もみんな優しい。

1980年代初頭で、お父さんの息子に対する包容力はすごい。私もなんだかなぐさめられてる気持ちになった。

 

熟した桃?アプリコット?での遊びはいただけなかった。阿部定映画の、刺身を女性器につけて食べるシーン思い出しちゃった…あこでオリヴァーいらんねん。

エリオだけの、カラヴァッジョを思い出すような一人遊びであってほしかった。

 

歌舞伎座三月大歌舞伎・夜の部

この目で初めて見るタカタマコンビの恋人役「於染久松色読販」不良夫婦が人をゆするお話。

玉三郎のあだっぽい女房役がよい。早替りの場が省かれていたので、南北物として物足りない。

 

次の踊りも仁左衛門玉三郎の「神田祭」。息のあった様子は宝塚の名コンビを見ているようで嬉しくなる。

 

最後が玉三郎演出、壱太郎演じる「滝の白糸」。これはやっぱり新派で演じるものじゃないかしら。感覚が合わない。壱太郎が玉三郎の口跡に似ていた。

あらすじの感想にふれると、「白糸ちゃん、そんなにつっぱしったらだめだよ…」と苦い思いで観ていた。

白糸は旅芸人の女。舞台の上でこそ「太夫」とあがめられるけど、舞台をおりればその身は全てお客様に見ていただく預かり物、とたしなめられる。自分を主役として生きてはいけない身分なんです。スポットライトは浴びるけど、中身はウブな女の子。

ある日偶然、初対面の男の人にお姫様だっこで早馬に乗せられたものだから、白糸は一回の逢瀬ですっかり恋に落ちてしまう。その男の子は今は訳あって貧しそうだけど、人品骨柄いやしからぬ青年。

後日、偶然二人は再開。はしゃぐ白糸と、白糸が誰だか思い出せない青年の欣弥。

テンションが噛み合わないまま白糸は欣弥が勉強したいけれどお金がないことを知り、「だったらあたしに応援させてくださいな」と言う。

ここで欣弥が一気に引いているんですね。欣弥にしてみれば、初対面のようなのにこの女の子はやけにはしゃいでるし、勉強のお金を出してくれると言う。初めて会った人にお金を出してもらうなんてなんだか怖い。

白糸にしてみれば、ここで欣弥と再開できたのは運命。何としても縁を切りたくない。自分にできることはないかと考えて、旅芸人の自分ならではの、普通の女の子にはないような稼ぎを差し出そうとする。欣弥に「その目的は?」と聞かれても、欣弥と付き合いたいという本心を言えず、「あなたの夢が叶えばいいの」なんて言っちゃう。なんでそこだけ乙女なの!お金出してあげるなんて、女社長みたいなこと言ってるのに。本当は、彼とまた会いたいだけだよね。

一方、欣弥くん。どうもこの女の子はお金に困ってないみたいだし、自分は勉強もしたいしなぁ。その見返りを聞いても「勉強してくれればいい」って特に変なことも言ってないし、さらにちょっと突っ込んで聞いて見ても「わたしと家族みたいな付き合いをしてくれればいいの」としか言わない。それならできる!

白糸ちゃんにしてみれば、家族=わたしと結婚して…って気持ちだったんじゃないでしょうか。でもその言葉は直球すぎて口に出さず、やっと言った言葉は彼に裏を読んでもらえない。

 

二人は息が合わないまま、白糸が仕送りをするということで別れます。

その後白糸のおかげで学び無事職を得た欣弥は、白糸を迎えに行くこともなく、二人はある裁判がきっかけで死を迎えます。

 

白糸の恋心は可愛いんだけど、それはあくまで自分のもので、欣弥くんにとっては怖くてびっくりさせられるものでしかなかった。二人は死の世界に旅立ちますが、あの世でも結ばれることはないんじゃないかと思う…見る方向が違うままだから。

欣弥は鈍感で考えるとなんだかイライラしてくるんだけど、やっぱり白糸が可愛い乙女に見えて、実は自分しか見てないことが原因な気がする。

 

歌舞伎座でこんなことを考えるのも楽しいですね。

 

 

 

 

 

記憶の上書き

あと2回月がかわったら、飼っていた犬が死んで1年になる。

 

犬は15年と2ヶ月生きた。

まだ悲しいけれど、犬の写真を見ることや、思い出に浸ることがやめられない。懐かしい動画を見ると「そういえば、こんなこともあった」と気づく時もある。

 

それがこの頃、思い出せる犬の姿がお決まりのものになっている。シャッターを切る前、動画を撮り終えた後にも、我が家の犬は生きていたはずだ。それなのに、限られた瞬間しか思い出せない。

 

私は記録と記憶にない犬を忘れかけている。犬は15年間生きたが、私の頭の中にある犬の記憶をつなげても、10分にも満たないかもしれない。あんなに一緒にいたのに、私は何も覚えていない。記憶にない犬はどこに行ったのだ。

 

私は犬を自分の都合の良いように作り変えている。全てを思い出すなんて無理だ。記憶にないことは思い出せない。それでも、私は覚えていない犬に会いたい。

 

 

犬、犬、犬と書き連ねたけど「犬」を「人」に置き換えてみると、こんな事はもうしたくないと思うし、でも私はまた同じことを繰り返してしまう、とも思う。自分の狭い視野でしか生きられない。今、隣にいる人のこともわからない。

 

30歳になった

この3月で30歳になった。当日は職場でケーキをいただき、夜は職場の子と食事に行った。チョコレートクリームにイチゴのケーキも、萬寿の生無濾過もおいしかった。

 

私は残念な結果になるのが怖くて、言いたい言葉をなかなか言えない。ひと月や半年、気持ちを胸にためていることがよくある。でもこの誕生日は思い切って口に出せたことが二つあって、ありがたいことに、どちらも嬉しい結果になった。

 

それでも欲張りなもので心にわだかまりはある。窓から入る光で好きな昼風呂に入りながら、「死ねば全部終わりだからまぁいいか」と諦めも少し覚えたのは、年齢の積み重ねでしょうか。

 

まだ死ぬまでに時間はある。 

いつ死ぬかわからないけれど、今は生きている。

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